チンチラの寿命
2022.04.17
猫の寿命はここ数年でどんどん延びてきています。
チンチラもその一つで、長く一緒に過ごせるようになってきたことは嬉しい限りです。
この記事では、チンチラについて、
- 寿命はどれくらい?
- かかりやすい病気とは?
- 寿命を延ばす3つの方法
についてお伝えしています。
愛猫チンチラといつまでも一緒にいたい飼い主さんは、ぜひ読んでみてください。
チンチラの寿命はどれくらい?
一般社団法人ペットフード協会が発表した『令和3年 全国犬猫飼育実績調査』によると、猫の平均寿命は15.66歳となっています。
人間に換算すると、おおよそ80歳くらいまで生きるようになったのですね。
また、家の外に出ない猫においては16.22歳と、家の外に出る猫の平均寿命13.75歳よりもはるかに長くなっています。
チンチラの寿命もこれと同様に延びてきております。
猫が長生きになった理由としては、
- ペットフードの品質向上
- 獣医療の向上
- 飼い主さんの意識の向上
といったことがあります。
また、完全室内飼いの猫が増えたことも理由としてあります。
外に出る猫は交通事故やけんか、病気になる可能性が高く、上記でお伝えした通り、寿命も短くなってしまいます。
チンチラのかかりやすい病気とは?
愛猫チンチラに長生きしてもらうためには、かかりやすい病気を理解しておくことが大切です。
チンチラのかかりやすい病気には、
- 多発性嚢胞腎(たはつせいのうほうじん)
- 毛球症(もうきゅうしょう)
があります。
多発性嚢胞腎
多発性嚢胞腎はペルシャで一般的にみられる腎疾患です。
ペルシャ猫のバリエーションンの一つであるチンチラもこの病気の好発品種です。
腎臓に多数の嚢胞(液体が入った袋状の構造物)ができる遺伝性の病気で、腎臓にできた嚢胞が腎臓を圧迫することで様々な症状があらわれます。
根治治療はなく、腎臓を保護する対症療法での治療となります。
脱水や飲水不足も関係していることから、ウェットフードに変更したり、給水器を使用したりすることも対策の一つとなります。
ただし、無理に飲水を促すことはストレスになるだけでなく、病気が悪化する可能性もあるので控えましょう。
毛球症
チンチラは長毛種ですので、グルーミングの際に、その長い毛を一緒に飲み込んでしまいます。
通常は便として排泄されたり、定期的に吐いて対処するようになります。
ただ、胃にたまった毛のかたまり大きくなると、排泄ができなくなってしまうため、消化器に悪影響を及ぼします。
そのため、内視鏡で除去したり、腸閉塞の場合には手術の適応となります。
毛球症の一番の予防は、定期的なブラッシングをしてあげることです。
また、食物繊維を増量してある毛球症対策用のフードを使用することも対策となります。
チンチラの寿命を延ばす方法
愛猫チンチラには一日でも長く生きていてほしいですよね。
愛猫の寿命を延ばすためには、以下の方法を行うといいです。
健康診断を定期的に受ける
動物病院での定期検診は重要です。
病気は治療をするよりも、予防をするほうがはるかに簡単です。
中高齢以降のチンチラの場合には、腎臓が悪くなったり、腫瘍ができやすかったりします。
そのため、少なくとも半年に一回は健康診断を受けるようにしましょう。
検査の内容は血液検査からエコー・レントゲン検査まで様々ありますので、主治医の先生と相談の上決めるようにしましょう。
また、腎臓や膀胱・尿道の病気を知るためには、尿検査が重要です。
尿検査は、体に負担がかからず、かつ得られる情報が多い検査なので、尿を採って動物病院で検査を受けるといいですね。
あわせて、日頃からの観察も大切です。
- 排便・排尿はしっかりあるか
- 排便・排尿の回数は変わらないか
- 食事は残さず食べるか
- 水を飲む量は変わらないか
- しっかり寝ているか
- 遊んだり、走ったり元気はあるか
などを毎日しっかり観察するようにしましょう。
愛猫の様子がいつもと違う場合には、すみやかに動物病院を受診するようにしましょう。
ストレスをためない
完全室内飼いの猫においては、運動不足や刺激不足になる傾向があります。
そのため、猫じゃらしやポインターなどで一緒に遊んだり、キャットタワーやキャットウォークを設置して、上下に運動ができるようにしましょう。
猫は狭くて高い場所が好きなので、高い場所にお気に入りスペースを作るといいですね。
外が見えたり音が聞こえる環境だと、脳への適度な刺激となります。
暖かい場所が大好きな猫にとっては、日光が当たる場所を提供してあげることもいいでしょう。
ただし、夏場は熱中症に注意が必要です。
また、頭数+1個以上の清潔なトイレを用意し、いつでも心地よく排泄ができるようにしましょう。
バランスの良い食生活
愛猫の年齢や体重、病気の有無にあった食事を与えるようにしましょう。
総合栄養食という表記のあるキャットフードを与え、必要に応じてパウチやウェットフードなども与えるようにしましょう。
本来肉食の動物である猫にとって、良質なタンパク質を豊富に含んだ食事はおすすめです。
成分表をしっかり確認し、何が含まれているか?を把握するようにしましょう。
太り気味の子の場合には、減量も大切です。
猫は運動では痩せない動物ですので、食事量を減らしたり、ダイエット食にて対応するようにしましょう。
また、水をあまりのまない特徴のある猫においては、水をいかに飲ませるかも重要なポイントです。
いろんなところに水を配置したり、ぬるま湯や常温を用意したり、ウォーターファウンテンなど吹き出るタイプの水飲み器を与えたりと工夫してみましょう。
【まとめ】チンチラの寿命やかかりやすい病気、長生きする方法について
チンチラの寿命は15歳前後と比較的長生きする猫種です。
愛猫チンチラと1日でも長く過ごしたい場合は、
- 健康診断を定期的に受ける
- ストレスをためない
- バランスの良い食生活
が大切です。
チンチラがかかりやすい病気を理解し、早速今日から生活を見直してみましょう!
参考資料
- 辻本元,小山秀一,大草潔,中村篤史,猫の治療ガイド2020,EDUWARD Press,p382-p384,p331-p333